Love Horses
〜 馬 を 愛 す る 方 へ 〜

馬のコラム

現代は、考える事のできる人にとっては、喜劇。
感じることのできる人にとっては、悲劇。 
いつの時代もそうかも知れない。
そして、感じることのできる人の数が圧倒的に少ない。  
                    故 開高 健

#001  2009/8/5  馬の十戒

馬は遥か昔から人間と付き合いの深い奇跡の動物であり、犬や猫と
同じように「人間の友」だと、私は信じています。

家畜、荷役・運搬、戦争の道具馬車食用競馬 ・・・・
様々な悲劇と喜劇の歴史を人類と共に重ねて来ました。

そして、現在も世界中で馬は人と共に様々な場所や用途で、活用されています。

文明社会・物質社会がこれほどまで飽和状態に発展し、どんな機械をも創れる高度なテクノロジーと
ITを中枢にした飛躍的なデジタル社会が発達した今、なぜ馬が必要なのでしょうか?

私たち人間は馬に乗ったり馬を見たりしなくても、充分に生活ができます。
乗馬クラブに通わなくても、楽しく人生を謳歌できます。
しかし、全国、いや世界中に馬が存在し、馬に乗り、馬が見られる施設が存続しています。
それは、なぜでしょうか?

それは、馬が好きな人間が答を持っているはず。
馬を愛する人が答えてくれるはずです。
私はそう想います。
きっと、答えなど無用でしょう。
それは、ひとりひとりが感じるものだからです。

しかし、私たちはいついかなる時も、決して忘れてはいけません。
私たちは、虐待することも、食べることも、可愛がることもできる
「矛盾した唯一の種族」だという事を・・・。
私たちは生まれながらにして、全ての生き物の生死をコントロールできる力を
持ってしまったことを・・・。

私もまた、その力を持っている同じ種族です。
しかし、私がこの施設を創ったのは、馬を活かすことができると思ったからです。
馬を人の為に活かさなければ、いつの日か人に滅ぼされてしまうリスクがあるから・・・。
世界のレッドデータや実際に起こってしまった日本狼朱鷺の絶滅がそれを冷淡に証明しています。

私ひとりでは微力です。
だから、馬を愛する人をここに集めることも、私のもうひとつの使命です。

そんな想いが、私の生きる意味となっています。
時々、馬の存在によって私の生死が逆にコントロールされている気がします。

そして、ようやく真実に気がついたのです。
私の存在意義は、馬の存在意義と全く同じだと。
                                           
                                  
2009/8 Moon

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